ノーアスペクト

ノーアスペクト

ホロスコープにおいて、他の惑星とオーブ5度以内のメジャーアスペクト(コンジャンクション、オポジション、トライン、スクエア、セクスタイル)を形成しない惑星のことをノーアスペクトであると言います。
小惑星や感受点(ASC、MC、ドラゴンヘッド、ドラゴンテイルなど)とのアスペクトは含めずに考えます。

 

西洋占星術では、ノーアスペクトの惑星は他の惑星との相互作用がないため、孤立してはたらき、成長・発展する機会が得られにくいと言われています。
したがって、その惑星の象意が現れるまで時間がかかったり、反対に抑制されることなく過剰に現れてしまうといった両極端になりやすいです。

 

 

ノーアスペクトの太陽

太陽は人生の目的やテーマを意味するため、ノーアスペクトの太陽は主体性や自主性が失われていることを表しています。
こうなりたいという気持ちはありますが、他の惑星からの働きが得られないため、なかなか煮え切らず人生を遠回りしてしまう傾向があります。
仕事が頻繁に変わる人も少なくありません。
組織に属するより、独立起業する方が向いてるでしょう。
遠回りした後、社会的に成功して有名になる人も多いです。
また、目的意識が弱いあまりに、自身を人生のテーマとして自己主張が異様に強くなる人もいます。
シナストリーチャートで、ノーアスペクトの太陽にアスペクトする人物がいれば、その人物から大きな影響を受けるでしょう。
女性にとっては太陽は結婚相手も意味するので、ノーアスペクトであると結婚が縁遠くなる傾向もあります。

 

 

ノーアスペクトの月

月は感情を意味するため、ノーアスペクトの月は情緒が安定しないことを表しています。
感情の起伏が激しく、喜怒哀楽があからさまに表情に出ます。
感情面が未発達なため、良くも悪くも無邪気でいつまでも子供の心を忘れないでしょう。
他者に対する共感性は低く、いわゆる空気を読むことが苦手な傾向にあります。
月には母親という意味もあるため、子供時代の母子関係において、常にべったりであったか、反対に全く疎遠であったかの両極端であることが多いです。
また、家庭を持つことに興味がない人もいます。

 

 

ノーアスペクトの水星

水星は知性を意味するため、ノーアスペクトの水星では知性の働きが常識や感情から解放され自由に発達できることを表しています。
知性は善悪に捉われず、興味を持つもの全てに広がるでしょう。
鋭く研ぎ澄まされた知性の中には棘のようなものもあります。
知的活動に強みがあり、研究職や文筆業などに適性があります。
他人には理解できないような思考を持っているため、周囲とのコミュニケーションにおいて支障が出ることがあります。
水星には十代の子供の意味もあるため、年を重ねても少年少女のような好奇心を持ち、若く溌剌としているでしょう。

 

 

ノーアスペクトの金星

金星は美や愛情を意味するため、ノーアスペクトの金星は何物にも縛られることなく美や愛情を追求することを表しています。
十代後半の新鮮でときめいた気持ちをいつまでも忘れることがありません。
仕事や家庭などの実生活などに捉われることなく、美や娯楽を追い求めるでしょう。
恋愛面でも、モラルに縛られず楽しむ傾向があります。
他人に愛情が向かずナルシストになる人もいます。
美容業界、芸能界などの職種に適性があります。
特に、いつまでも気が若いという意味で水商売や客商売で成功している人も少なくありません。
男性にとっては金星は女性の意味もあるので、女性と縁遠い人もいるでしょう。

 

 

ノーアスペクトの火星

火星は積極性や正義感を意味するため、ノーアスペクトの火星は自己主張が苦手であることを表しています。
何かを頼まれた時に断ることが苦手で不利益を被ることがしばしばあります。
また不自然な形で自己主張をして他者から攻撃の対象となることもあります。
怒りや衝動のコントロールも苦手で、頭で考えるよりも先に体が動いてしまうことが多いです。
スポーツ等で火星の持つ自己主張や攻撃性を昇華すると良いでしょう。
男性で火星がノーアスペクトの人は社会生活で苦労しやすいと言われています。
女性においては火星は男性の意味もあるので、男性と縁遠い人もいるでしょう。

 

 

ノーアスペクトの木星

木星は寛容性や社会性を意味するため、ノーアスペクトの木星は行き過ぎた寛容性や現実感を伴わない社会性を表しています。
他者にも自分にも過剰に寛容で、楽観的に人生を生きるでしょう。
実行力は乏しいですが、社会に尽力したいという思いは強いです。
どういう結果になるかを考えず、思った通りに行動して、結果的にトラブルを起こすことが多いです。
また、宗教やボランティアにのめりこむ人もいます。
仕事や私生活に影響が出ても、本人は楽観的なため、周囲が苦労するケースが多いです。

 

 

ノーアスペクトの土星

土星は社会の秩序を意味するため、ノーアスペクトの土星はルールに縛られず自由奔放に生きていくことを表しています。
人生の最終的なゴールがなかなか定まらず、無軌道な人生となって、他人や家族に迷惑かけることが少なくありません。
反対に、土星の持つ伝統性が強く強調され、がんじがらめの世襲的な家に生まれることもあります。
計画を立てることが苦手で、目先のことに捉われトラブルを起こす傾向があります。
その一方で、異常に頑固な一面もあり、それがまた対人関係における支障となることがあります。
土星は父親や指導者の意味もあるため、父親や指導者と縁が薄かったり、反対に絶対的な存在となることが示唆されます。

 

 

ノーアスペクトの天王星

天王星は独立や自由を意味するため、ノーアスペクトの天王星は人との距離感を把握することが苦手であることを表しています。
それほどしがらみのない人間関係でも唐突に嫌になって疎遠になることがあります。
長続きする人間関係を構築することが苦手で、一匹狼や人嫌いである人も少なくありません。
仕事面では、本業以外に副業で成功する人が多いです。
7ハウスにノーアスペクトの天王星がある場合は、結婚後の配偶者との疎遠を暗示します。

 

 

ノーアスペクトの海王星

海王星は幻想を意味するため、ノーアスペクトの海王星は果てしなく広がる幻想を表しています。
他の惑星とのアスペクトがないため潜在意識下ではたらき、現実世界での自覚はあまりないでしょう。
この海王星にトランジットやプログレスでアスペクトを形成する時、夢を実現するために具体的な行動を取るでしょう。
また、シナストリーチャートでも、この海王星にアスペクトする人物がいれば、その人物から影響を受けて行動を起こすでしょう。

 

 

ノーアスペクトの冥王星

冥王星は秘められた意志を意味するため、ノーアスペクトの冥王星は意識の奥底に眠っている強い意志を表しています。
他の惑星とのアスペクトがないため顕在化されにくく、現実世界での自覚はあまりないでしょう。
この冥王星にトランジットやプログレスでアスペクトを形成する時、強烈な意思に突き動かされて行動を取るでしょう。
また、シナストリーチャートで、冥王星にアスペクトする人物がいれば、その人物から影響を受けて行動を起こすでしょう。

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